歯と健康のために                              NO.27 1998.4.10

歯周病の検査と治療  その3 〜ブラッシングと歯石除去〜

☆とにかくブラッシング☆

歯周病の治療は「ブラッシングに始まりブラッシングにおわる」といってもいいでしょう。腫れた歯肉を回復させるのもブラッシングで、良い状態を維持するのもブラッシングです。なぜなら、現代の医学では歯周病の原因の細菌(歯垢)を除去するのにブラッシング以上の方法が見つかっていないからなのです。

患者さんからよく受ける質問に

「ブラッシングは一日何回ぐらいやったらいいの?」

「○○分歯磨きしているけどこれでいいでしょうか」

というのがあります。

 これに対する答えは残念ながらありません。一番大事なのは「歯垢を除去する」ことで、患者さんの状態に適したブラッシングをしないと十分な効果は得られません。
一日1回でも良い状態を保つ方がいる一方で、毎食後磨いてもなかなか回復しない患者さんもいます。それぞれに合った歯ブラシと方法でブラッシングし、
歯垢染色液を使って時々確認する必要があります。

 ☆歯石の除去☆

 歯垢が除去されないで時間が経つとそこにカルシウム等の無機質が沈着して
「歯石」になります。歯石は歯周病を悪化させますが、歯に固く付着しており歯ブラシでは除去できないので、歯科医院で「歯石除去」を受ける必要があります。

初診時

下の前歯の裏側に歯石が

びっしりと付着しています。

初期治療

(ブラッシングと歯石除去)

終了時。

歯肉の腫れが改善しています。

        初診時

多量の歯垢と歯石がついており、

歯肉が赤く腫れています。

初期治療終了時

ブラッシングで歯垢が除去され、

大まかな歯石除去をうけ歯肉の

腫れが改善。

歯周ポケットは5〜6mmから

3mm程度に減少。

 

 「じゃあ時々歯医者へ行って歯石をとってもらえばいいんだ」

と思った方、ちょっと待ってください。確かにとらないよりはいいですが、日頃からブラッシングで歯垢を除去していないとその効果は一時的なものしかなく歯周病を予防することは出来ません。あらかじめブラッシングで歯肉の腫れを減らしておくと歯石除去はより簡単に、痛くなく済ませることができます。
 

 ブラッシングと大まかな歯石除去で、歯肉の状態は飛躍的に改善します。歯周病のうち、かなりの割合がこの処置だけで回復し、定期検診に移行することができます。中度〜重度の歯周病で更に進んだ処置、手術等が必要な場合でも、治療の成功には出来るだけ歯肉の腫れを抑えておくことが必要です。

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