当院に限らず、今日では大半の歯科医院では初めて受診された患者さんに、いわゆる「問診表」のご記入
をお願いしているかと思います。住所、氏名などに加えて質問がならんでいますが、その数は多い場合には
15〜20項目に上ります。
  「ちょっと面倒だなあ」と思われる方もおられるでしょう。でも、この「問診表」に正確に記入をして頂くことは
治療をスムーズに、そして安全に進めるためには是非とも必要なことなのです。
 今月からその理由をお話していきましょう。
 「血圧が高くありませんか?血圧のお薬をお飲みでしょうか?」
という質問はよくあるでしょう。。まずはこの点からお話します。
 普通、手足を動かすのは自由に出来ますが、胃や腸を自由に動かせる
ひとはいません。このように自分の意思と関係無く動く部分の神経を自律
(じりつ)神経といいます。
 自律神経は呼吸、血液循環、消化などの臓器のはたらきに関係し、生命
の維持に不可欠なものです。相反する作用を示す交感神経と副交感神経が
あり、この2つが絶妙なバランスをとっています。
 大多数の方にとって歯科治療は大変なストレスです。ヒトはストレスにさら
されると自律神経のうち交感神経の活動が活発になります。最も代表的な
状態は血圧や心拍数が上昇することです。血圧が30〜40上昇することも
珍しくありません。
歯科治療が終われば血圧は元に戻りますので、健康な方であれば問題は
ありませんが、もともと高血圧だったり、脳血管障害、狭心症、心筋梗塞の
既往がある方の場合は問題になります。
   心筋梗塞や狭心症の発作から6ヶ月未満の時期では、歯を抜くなどの 治療は可能ならば避けるのが一般的です。また、高血圧なのに降圧剤などの お薬を服用していない方は、応急処置後に予想される歯の治療内容を患者さんの かかりつけの先生(主に内科、循環器科)にお知らせして、必要ならば血圧を 下げる治療を受けて頂き、血圧のコントロールが良好になってから歯の治療を 開始する場合もあります。
 この他にも肝機能の状態、糖尿病の有無、腎臓の状態、アレルギーの有無など、治療の前に確認させて
頂く必要のあることがいくつかあります。来月以降もこのテーマで続けていきます。

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