東洋医学というと、皆さん何を連想なさいますか?
漢方薬、鍼灸(はりきゅう)、ツボ刺激のマッサージなどを思い浮かべる方が多いでしょう。
これらの治療法はわが国では広く普及していますが、「歯科」とは余り結びつかないの
ではないかと思います。
  ところが歯科治療と東洋医学には意外な、そしてとても大事な接点があるのです。
今月からそのあたりを詳しくお話ししていきます。
  同じ病状に対する治療方法でも、東洋医学と西洋医学ではそのアプローチのしかたが全く違い
ます。
 一言でいえば西洋医学では病変に直接働きかけて治そうとするのに対し、東洋医学では健康状
態のバランスの崩れを正し、病をもつ人の自然治癒力を高めて病気を克服しようとします。一般
的に西洋医学のほうが即効性は期待できますが副作用などは比較的生じやすいといえます。それに対
し東洋医学では即効性では一歩譲ります(ツボ刺激などでは即効のものもあります)が慢性的な病気
には効果が高く、副作用の心配も西洋医学に比べて少ない(皆無という訳ではありません)場合が多
いといえます。
 また、西洋で発達したものですが、薬草(ハーブ)の抽出成分を用いる「アロマセラピー」も自然
治癒力を高めて病気を治そうとするもので、東洋医学的なアプローチといえます。
 当院では診療室、待合室の空気を清浄化するためにアロマセラピー(エッセンシャルオイル)を
導入しています。(アロマポット使用)
 歯科医院に来られる患者さんの主訴(最も治して欲しい点)で
最も多いのは「痛みを取って欲しい!」ということです。痛みを取
り去るためにはお口の中への適切な処置、抗生剤、鎮痛剤などの投薬が必要
になります。しかしそれでも痛みが長引いたりする場合や、一般的な薬
(西洋薬)の副作用が問題になる場合に東洋医学が活躍します。
東洋医学と西洋医学、たがいの長所を活かせばいっそう効果的に治療を
進めることができるのです。その代表的なものがツボ刺激による鎮痛、
鎮静効果ということになります。来月からこのあたりを詳しくお話します。
当院で使用しているアロマポット(左画像)。 天然ハーブから抽出したエッセンシャルオイルを診療室内に蒸散させています