歯科治療で使われる材料で最もポピュラーなのが金属材料です。虫歯の除去後に歯に被せたり、詰め物を
するのに幅広く使われます。多種の合金が使われますが、その代表的なものについて解説します。
 口の中は常に唾液で湿っており、酸性やアルカリ性の食物、さらには冷たいものや温かいものなどが
通過する、条件の厳しい所です。このような場所で5年、10年と問題なく経過する必要があります。安全な品質
が必要なのはもちろん当然のことです。
 日本で最も多く使われている歯科用金属は、保険適応であることから12%金銀パラジウム合金となっていま
すが、理想的な性質を追求すると高カラット金合金や白金加金が使用されます。
 金を高い割合で含むこれらの合金は、製作時の精度の高さが抜群です。
精密な治療を追求するとこれらの合金を使用する必要がでてきます。
 また白金(プラチナ)やイリジウム,パラジウム等の金属を加えることで高い
強度をだすことができます。
 欧米をはじめ世界的に広く使われている種類でもあります。近年問題に
なっている、金属アレルギーのおそれも非常に小さくなります。
 欠点は比較的高価なこと、健康保険の適用がないことです。
(金90〜85%、白金7〜10%、その他を含む)

高カラット金合金
(陶材焼付冠用)

白金加金合金
 高カラット金合金の精度に出来るだけ近づけながら、経済性も追求したのが中カラット金合金です。
 パラジウム等の含有量が増えるため、色調は白色を帯びますが、40〜55%の金を含んでいます。価格が抑えられるため高カラット金合金に比べて経済的にやや有利ですが、同じく健康保険の適応はありません

中カラット金合金
(陶材焼付冠用)
 健康保険の適用がある歯科用金属として、最も広く使われているのが
この合金です。銀を主成分(50〜60%)とし、金を12%以上、パラジウム
を20%程度含んでいます。健康保険の幅広い用途に適するように品質
が定められています。

12%金銀パラジウム合金
 最も経済性に優れた合金で、保険適用にもなっています。鋳造冠の土台
(メタルコア)や乳歯の治療に多く使用されます。70%程度銀を含んでいます。

銀合金

 この他、最近では生体親和性(身体になじみが良くアレルギー反応などをおこさない)の金属として
「チタン合金」や「純チタン」などが注目されています。特に人工歯根(歯科インプラント)の分野では
チタンが大きな役割を果たしています。

(写真 山本貴金属地金株式会社カタログより引用)