中学生になると6才臼歯の後ろに第二大臼歯が顔を出し、第三大臼歯(親知らず)を除く永久歯のかみ
合わせ(永久歯列)がおおよそ完成します。平均寿命であるとすれば、これから約60年〜70年もの間毎日
欠かすことなくこの歯を使って、生きていくための最も基本的な営みである食事をとっていくわけです。
 ところが、残念なことに現状では中高年を迎えると次々に歯を失い、義歯などで人工的に欠損した歯を
おぎなっているのが実状です。そしてその原因は意外なほど早くからお口の中に入り込んでいるのです。
 「歯周病」という言葉はご存知の方が多いと思いますが、歯周病は更に大きく2つに分けられます。

歯肉炎歯周病の範囲が歯肉に限られている。適切なケアを行えば治癒しやすい。
歯周炎歯周病が歯肉をこえて歯根膜、歯槽骨など歯を支える組織を破壊している。

 歯を失う原因は歯周炎で、歯肉炎はその前段階、予備軍ということになります。この歯肉炎にかかって
いる子どもが非常に多いのです。将来、歯周病で歯を失う原因は6才臼歯が出はじめた頃にはもう始
まっているということになります。
歯周病の進行
1 正 常   2 歯肉炎(回復は極めて容易) 3 軽度歯周炎(まだ治癒容易)) 4 中等度 (本格的治療要す) 5 重  度 (回復困難、要抜歯)


(平成5年歯科疾患実態調査より)
 厚生省が平成5年に実施した「歯科疾患実態調査」によれば、6才児の5人に一人は歯肉炎にかかって
います。また、10才以上の子どもの半数以上が歯肉炎にかかっており、本格的歯周病の予備軍の状態
です。さらに12才以上では僅かではありますが既に歯周病の子どももいるという大変な結果がでています。
 この年代(少年期)に、健康な歯と歯ぐきを保つことができる生活習慣を身につけられるかどうかが、
その後の青年期、壮年期のお口の健康、ひいては全身の健康に影響を及ぼす可能性が高いといえる
でしょう。