6才を迎える頃になると、一番後ろの乳歯の更に奥の歯ぐきがむずがゆくなってくる場合が
あります。いよいよ最初の永久歯、第一大臼歯(6才臼歯)が生えてくる兆しです。
 第一大臼歯(6才臼歯)は最初に生えてくる永久歯で、
他のどの歯よりも大きく、また丈夫で長い歯根をもつ歯です。
臼歯(奥歯)の中心としてはたらき、食物をかみ砕く能力、
かみ合わせる力も最大です。
 また、6才臼歯はかみ合わせのキーポイントとしても重要
役割があります。永久歯で最初にしっかりとかみ合う6才臼歯
は、その後に生えてくる他の永久歯の位置の基準になりますの
で、この歯の位置に異常があると、その後に生えてくる永久歯
のかみ合わせに大きく影響します。
(左が6才臼歯。歯根は3本あります。右は下あごの前歯
 ですが、大きさにかなりの差があります)

こんなに大事な6才臼歯ですが、お口の中に生えてきた当初は危険が
いっぱいです。
1)虫歯になりやすい!
 生えたばかりの永久歯(幼若永久歯といいます)はカルシウムなどの
無機質の割合が少なく柔らかいので、虫歯に対する抵抗力が弱い状態
です。この時期にブラッシングが上手くいかないと簡単に虫歯をつく
ってしまいます。
2)根っこができてない!
 お口の中に顔を出してきたときには、歯の根っこ(歯根といいます)
が未完成の状態です。この段階で歯の神経(歯髄)に達するような深い
虫歯をつくってしまうと治療が非常に困難となり苦慮することになり
ます。

 もっとも、「生えたてで柔らかい」のは欠点だけではなく、虫歯予防
に非常に効果的なフッ素を良く吸収する、という長所にもなりますし、
「歯根が未完成」であると、歯に力を加えて位置を移動させるのが容易
なので、歯列矯正を行う上では有利な条件になります。
いずれにしても6才臼歯が生えてきたら、それまで以上に適切なお手入
れを欠かさないことが大事になります。
歯根が未完成の6才臼歯
(歯根の先端が開いて
 います
歯根がほぼ完成した
6才臼歯(矯正装置が
入っています)
 6才臼歯を皮切りに大人のかみ合わせが形作られていきます。一生つかう永久歯の第一歩がこの
歯です。最初が肝心ですので、適切なお手入れの確認や、何か問題が生じた場合に早めの対処を
するためには定期検診が最も有効な方法です。次回はその具体的な内容についてお話します。